配信日時 2018/11/19 12:41

心と心を通わす、真のコミュニケーションのためには、 「メタ・メッセージ」の存在に意識を向けること【未来習慣】

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<本日のお話> 平成30年11月19日(第1737号)


心と心を通わす、真のコミュニケーションのためには、
「メタ・メッセージ」の存在に意識を向けること

 
株式会社カレッジ 代表取締役 紀藤康行

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(本日のお話  2775字/読了時間3分半)


■こんにちは。紀藤です。

昨日、日曜日は
会社のメンバーである妻とともに、
終日研修の企画。ならびに読書、事務作業など。

昼過ぎにシェアオフィスに行き20:00頃まで、
これからの研修シナリオなど考えておりました。

その後は、飯田橋の
少しだけお洒落なピザ屋にてディナー。

終わりに美味しいものを食べると、
働いていても、休日っぽくなるのが不思議。

(なんでも捉え方次第、ということですね)



さて早速ですが、本日のお話です。

先日、東工大のリベラルアーツセンターの
上田紀行教授のお話を聞く機会があり、
大変感銘を受けたのでした。

その上田教授が以前書かれた記事を読み、
その中で、印象的なお話がありました。

本日はその記事から、気づかされた学びについて、
皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


【心と心を通わす、真のコミュニケーションのためには、
「メタ・メッセージ」の存在に意識を向けること】】



それでは、どうぞ。


■私たち社会的生き物である人間には、

”コミュニケーション”

が不可欠な要素です。


そして、私達は
コミュニケーションにおいて、
言葉だけでなく、

「言語外のメッセージ」

のやり取りをしているものです。



例えば、自分が待ち合わせに遅刻して、


「大丈夫!全然気にしてないから!」

と相手から言われたとします。
でも、相手の目が笑ってなかったとすると、
自分としては、

(ああ、絶対大丈夫って思ってないよな、、、)

と感じたりするもの。

その「大丈夫!」という言葉とは裏腹に、

「大丈夫ではない。不快である」

という気持ちが
「言語外のメッセージ」を通じて伝わる
ということが起こるものです。

(皆さまも、ご経験ありますよね)


■「口で言うこと」
「言葉で伝えること」

というのは、思っていることの一部を表現しただけに過ぎません。

本心で思っていることは、

・表情
・声のトーン
・雰囲気
・接し方

、、、

など、「相手の感性」で、
なんとなく伝わってしまう。

人間とは、いかに高度なセンサーを持っているのか、

と思わずに入られません。



■そして、そんな
”コミュニケーション”にまつわる、

「もう一歩深い話」について、
上田教授があるお話をインタビューでしていたのでした。


そして、その記事を見て、
考えらせられて仕方がなかったのです。

以下引用です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

僕自身が大学時代、大教室の授業を受けていて、
とても寂しい気持ちになって、
落ち込んでしまったことがあるんですよね。

先生は毎年教える内容が決まっていて、
それを黒板に書いて授業を進め、
学生はそれをノートに取っている。


ということは、僕がこの教室にいてもいなくても、
まったく同じ授業が行われる。

僕がここにいる意味は何なのだろう。

「僕がこの場にいても、いなくても、世界は変わらない」

という『メタ・メッセージ(裏のメッセージ)』を、
毎週、数十コマの授業で浴びていたような気がするんです。


(※以下引用:Go to school.com
 https://www.52school.com/feature/news/2015_vol2_1/

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

、、、

このお話を読んで、皆さまは、
どのように感じられましたでしょうか。


「気にしすぎだよ」と思う人もいるかもしれませんし、
「なんとなくわかる気がする」という方もいるかもしれません。


しかし、人間の感性とは、
非常に深いものなのです。

ここでいう、

『メタ・メッセージ(裏のメッセージ)』

を、本人が意識的であれ、
無意識的であれ、感じとってしまうものである、

それは一つの事実であると思うのです。



■この話をもう少し理解するために、
世界的な名著『7つの習慣』で紹介されている
あるエピソードをご紹介します。

この本の著者の、
「コヴィー博士の息子さんの悩み」、
について語られたエピソードです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コヴィー博士と、妻のサンドラは
小さな一人息子がいて、頭を悩ませていた。

息子は学校生活にうまく馴染めず、苦労していた。
成績も振るわず、運動もダメ。

ピッチャーがボールから手を離す前に、バットを振る始末であった。
対人関係も未熟で、親友を困らせることもあった。

息子に対しても、コヴィー博士も妻も、必死になって接した。

「やればできるんだ!お前ならきっとできる!」

そう励まし続けた。

しかし、息子はやはりできず、
どんどん自信をなくしていった。

、、、

(中略)


ある時、”ものの見方”が深い部分で、
私たちの行動に影響を与えていることを知った。

息子によかれと思ってやっていたことは、
実は私たちのレンズを通して息子を見ていた結果なのだと気づいたのだ。

私たちの心の奥底を正直に探ってみれば、

「あの子は他の子たちよりも劣っている。何かが足りない 」

と思っていたことは明らかだった。

自分たちの態度や行動を変え、
どんなに言葉を尽くして励ましても 、息子がそこから感じとるのは 

『おまえは劣っている。
 だからお父さんとお母さんが守ってやらなくてはならない』

という”メッセージ”だ。

これではうまくいくはずがない。
状況を変えたければ、まず自分たちが変わらなくてはならないのだと、
私たち夫婦は悟った。


※一部引用:『完訳 7つの習慣』より
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~、、、


いかがでしょうか?

この話には色々な示唆が含まれますが、
先程の上田教授の話と同様、

『メタ・メッセージ(裏のメッセージ)』

が息子に与えていた影響が語られています。


■口では、

「できるよ、やれるよ!」
「信頼しているよ」
「絶対大丈夫」

と言いながら、

「あれやった?」「これやった?」と
確認をしているような行動があったのなら、
そこには矛盾が生じます。

そこから伝わる『メタ・メッセージ(裏のメッセージ)』とは、


”「本当は信頼していない」”


ということだったりするのです。



研修をやっていても、
同じことが起こりえます。

「このワークは受講者に任せます」

と講師が言いながら、

・細かく指示を出し続けたり、
・ディスカッションの内容にあれこれ介入してくる

のは、

「実は、任せるつもりはない」

という『メタ・メッセージ』として、
伝わったりすること、実施にあるのです。
そして結果、「受講者が受け身になる」となってしまったり、、、。

やっている側は「受講者のせい」にするのですが、
それは実は、講師側の責任だったりすることもある。



■そんな『メタ・メッセージ』の影響力を考えると、

仕事でも、プライベートでも、
良かれと思って伝えている言動において


『どのような「メタ・メッセージ」を
 自分は相手に伝えてしまっているのだろうか?』


と考えてみることは、
相手との適切で、深いコミュニケーションを取る上で、
大変重要な要素なのだろう、と思うのです。



”深いコミュニケーション”のためには、

「表面的な言葉」だけでなく、
「表情、声のトーン」などの言語外のコミュニケーション

にも意識を払うこと。


そして、もっと深い、
”心と心ののコミュニケーション”を求めるのであれば、

「言語外のコミュニケーション」などのテクニックを越えた
『メタ・メッセージの存在』にこそ、心を配ること。

そして、そのためには”自分のあり方”から
根本的に考える必要があるのでしょう。

すなわち、


【心と心を通わす、真のコミュニケーションのためには、
「メタ・メッセージ」の存在に意識を向けること】


このことこそが、実は大変に重要なことであろう、
そのように感じた次第です。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

今日も皆さまにとって、素晴らしい1日になりますように。


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<本日の名言>

あなたが他人との付き合いで成功を収める第一歩は、
あなたの他人を見る見方にあるのです。

ロバート・コンクリン
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<編集後記>

かなり抽象度の高い話ですが、
こういったことを意識できると、深いですよね。

結局、「心のあり方」がどうやっても、
相手に伝わってしまうのですね。


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