配信日時 2018/03/12 18:26

フルマラソン自己ベスト&限界突破を後押しした「最も辛いとき、諦めたくなったときに思い出した言葉」【フランクリン・コヴィー・ジャパン紀藤】

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<本日のお話> 平成30年3月12日 (第1481号)

フルマラソン自己ベスト&限界突破を後押しした、
「最も辛いとき、諦めたくなったときに思い出した言葉」


フランクリン・コヴィー・ジャパン紀藤

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(本日のお話 2528文字/読了時間2分半)


■こんにちは。紀藤です。

昨日はフルマラソンの参加。

『古河はなももマラソン』に参加してまいりました。



メルマガ上でも

「サブ3,5(3時間半以内にフルマラソンを完走する)を目標します!」

と宣言をし、1月、2月と
粛々と練習をしてきました。

、、、が、結論からすると、
正直、かなり厳しいレースでした。

しかし、得ることも
とても大かったレースでした。


本日はそんなフルマラソンに出場して、
思ったこと、感じたことについて、
皆様にご共有させて頂きたいと思います。


タイトルは、


【フルマラソン自己ベスト&限界突破を後押しした、
 「最も辛いとき、諦めたくなったときに思い出した言葉」】。


それでは、どうぞ。


■フルマラソンは、
とても奥が深いスポーツです。

単純な”走る”という行為は、
年や性別関係なく、やればやっただけ伸びます。

逆に、やらなければ伸びないし、
練習の期間、そして本番のレース、

自分に嘘をついたり、
甘えた瞬間に、それが結果となって
跳ね返ってくるものです。


、、、

もともと、運動神経もあまり良くなく、
飲み込みが悪い私(紀藤)は、

その単純な、

「ただただ頑張って日々自分に打ち勝てば、
 記録が伸びていく」

という構造が、いつからか
嫌いではなくなっていました。
(今でも「大好き」というわけではないのですが)


■「走る」のはそれほど好きではなくとも、
「記録を伸ばす」ことは好きです。


ですから、1月に250キロ。
2月は忙しく160キロと宣言し、
3月のレースで自己ベストを達成できるよう、
練習をしようと決めました。


私は意思が弱いため、
メルマガにて宣言し、外圧をかけ、
それでやろうとしたものの、
結果、1月は宣言を達成しましたが
2月は70キロしか走れず、宣言は惨敗。

そして、やり残し感を残したまま
昨日のレースを迎えたのでした。


■ちなみに、目標としている、
「サブ3,5」とは、ランナーにとって、
中級から上級への登竜門と言われるようなタイムです。

1キロあたり4分58秒で走れば、
達成することができます。

ですから、

「これだけは、なんとか死守しよう」

「たとえ、練習が足りなくとも、
 足りない部分は気持ちでカバーしよう」

そう思い切り、レースをスタートしたのでした。


■レースが始まります。

最初の3キロは、渋滞で、
前に出ることもままならず、
狭い道をぞろぞろと走っていきます。

ここまでは5分ちょっとのペース。

その後、5キロを超えたくらいから、
身体が軽くなってきて(セカンドウィンド、と言います)、
スピードに乗リはじめました。

1キロあたり、4分40秒ほどのタイムを刻んでも、
そんなに身体がキツくありません。

多分、それは、レースの高揚感のせい。

みんながワイワイ走っていると、
気分が高揚するので、普段より早くなるのです。

それがわかりつつも、
「できるだけタイムを稼ごう」と、
そのままのペースで走り続けます。


■10キロを過ぎ、まだ身体は軽い。

20キロ、少し疲れを感じるけれど、まだまだ。

25キロ地点、右足がピクっとする感覚があり、
息が少し上がってきて、危険な予感を感じます。

、、、このままだと、走れなくなりそうだ。

しかし、 4分40秒のペースを維持し、
走り続けます。


■30キロを過ぎたところで、
もう足の疲労は溜まっています。

でも、タイムはなんとか落とさずに走れている。

、、、であれば。

ここで敢えて、自分に鞭打って、
ラストスパートで35キロまで飛ばしてやろう。

このままのペースで刻めば、

3時間30分ではなく、一つ上のステージ、
3時間15分を達成することもできるかもしれない。


そう思って、
足が悲鳴を上げている中にもかかわらず、
スピードを更に上げたのでした。


■そこからは、本当に、
”1キロ1キロが戦い”です。

走った距離を見ても、全然、進まない。

気を抜くと、すぐにタイムが落ちてしまう。
もう足の残力も残っていない。

31キロ、なんとか走った。
31,5キロ、あと500メートルで32キロ。
32キロ、あと10キロだ。

、、、

そうやって、少しずつ、
ゴールまでの距離を刻んでいく。

減っているゴールまでの距離を見て
自分を励まし続けるのです。


すると、33キロを過ぎたところで、
身体に異変がおきます。

右足のふくらはぎが、
ビクビクっと波打ち、”攣って”しまったのでした。



■一度、足がつると、
もうスピードを出すことができません。

ちょっと無理をすると、
むき出しになった神経に風が触れるごとく、
すぐにまた「つって」しまうのです。

、、、

せっかくここまで来たのに。
もう走れないのか、、、。

そう思って、後は流していこう、と思いました。

でも、同時に思うのです。


「諦めるのは簡単だけれど、
 本当に出し切ったのか」

と問われると、

(まだまだなんとか出来るはずだ)

(記録でなく、今出来る最大限のことを、ゴールまでやり続けよう)

と思えました。

そして、気を取り直して、
また走り始めました。


■つるか、つらないか、
その限界、際の際を攻め続ける。

壊れた足の代わりに、
上半身を振り、走り続ける。


”1キロが、何キロにも感じられる”


という表現がそのまま、
苦しく、辛く、辞めたくなる瞬間が、
毎秒毎秒やってきます。


でも、止まるわけにはいかないのです。


■そして、その大きな理由の一つ。

それが、”ある言葉”が、
ずっと頭に浮かんできていたからでした。


その言葉とは、
私が数年前、はじめてのマラソンで、
前のランナーのTシャツに書いてあった言葉でした。

そこには、こんなことが書いてあったのです。



【苦しみはやがて消える。諦めた事実は一生残る】


と。

何年か前、
初めてフルマラソンを走ったときに目にした言葉。

それから忘れていたのに、
ふと頭に浮かんできて、離れなくなりました。


(もしここで足を緩めたら、お前は絶対後悔するぞ)


そう、もうひとりの自分が、
自分に負けたくないもうひとりの自分の、
心の声が聞こえてきたのでした。



■そこからの8キロは、
本当に苦行でした。

何十回、何百回となく、
その言葉を、

【苦しみはやがて消える。諦めた事実は一生残る】

という言葉を、心の中で唱え続けて、
そして、ゴールへと近づいていきました。


スピードは、
1キロあたり5分10秒に落ちていました。
気を抜いたら、一気に6分台におちるでしょう。


でも、続けていれば、やがて終わる。
攻め続ける、攻め続ける。



■そうやって、ゴールにたどり着きました。

記録は、3時間22分。

あまりにも辛くて、
その辛さの開放感と達成感から、
一人男泣きをしておりました。

(誰も泣いてないのに、、、汗)



■そして思ったこと。

自己ベストの達成も嬉しいし、
目標としていた「サブ3,5」ができたのも、もちろん嬉しい。

でも、一番嬉しかったのは、


『33キロからの9キロ、
 自分から逃げずに立ち向かえたこと』


だな、と感じるのです。


記録は正直、どうでもよい。

ただ、私だけでなく、
マラソンだけでなく、誰にとっても、
あらゆることでとても大切なことは、


「本当に逃げずに、出し切れたかどうか」


ではないか、と思うのです。


諦めずに、自分に打ち勝てた時、
人は自分のことが、ちょっとだけ好きになれます。



くしくもレース日は、3,11という日。

日々生ききることの大切さを噛み締め、
何気ない1日を、もっと大切に全力で生きよう、

そう思った次第です。


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【本日の名言】

自分に打ち勝つことは
勝利のうちで最大のものである

プラトン
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<編集後記>

自分に打ち勝つことが、
自信を積み上げる唯一の方法ではないか、
私は、なにかチャレンジする度、いつもそう思います。


* 紀藤 康行*


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