フルマラソン自己ベスト&限界突破を後押しした「最も辛いとき、諦めたくなったときに思い出した言葉」【フランクリン・コヴィー・ジャパン紀藤】
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<本日のお話> 平成30年3月12日 (第1481号)
フルマラソン自己ベスト&限界突破を後押しした、
「最も辛いとき、諦めたくなったときに思い出した言葉」
フランクリン・コヴィー・ジャパン紀藤
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(本日のお話 2528文字/読了時間2分半)
■こんにちは。紀藤です。
昨日はフルマラソンの参加。
『古河はなももマラソン』に参加してまいりました。
*
メルマガ上でも
「サブ3,5(3時間半以内にフルマラソンを完走する)を目標します!」
と宣言をし、1月、2月と
粛々と練習をしてきました。
、、、が、結論からすると、
正直、かなり厳しいレースでした。
しかし、得ることも
とても大かったレースでした。
本日はそんなフルマラソンに出場して、
思ったこと、感じたことについて、
皆様にご共有させて頂きたいと思います。
タイトルは、
【フルマラソン自己ベスト&限界突破を後押しした、
「最も辛いとき、諦めたくなったときに思い出した言葉」】。
それでは、どうぞ。
■フルマラソンは、
とても奥が深いスポーツです。
単純な”走る”という行為は、
年や性別関係なく、やればやっただけ伸びます。
逆に、やらなければ伸びないし、
練習の期間、そして本番のレース、
自分に嘘をついたり、
甘えた瞬間に、それが結果となって
跳ね返ってくるものです。
、、、
もともと、運動神経もあまり良くなく、
飲み込みが悪い私(紀藤)は、
その単純な、
「ただただ頑張って日々自分に打ち勝てば、
記録が伸びていく」
という構造が、いつからか
嫌いではなくなっていました。
(今でも「大好き」というわけではないのですが)
■「走る」のはそれほど好きではなくとも、
「記録を伸ばす」ことは好きです。
ですから、1月に250キロ。
2月は忙しく160キロと宣言し、
3月のレースで自己ベストを達成できるよう、
練習をしようと決めました。
私は意思が弱いため、
メルマガにて宣言し、外圧をかけ、
それでやろうとしたものの、
結果、1月は宣言を達成しましたが
2月は70キロしか走れず、宣言は惨敗。
そして、やり残し感を残したまま
昨日のレースを迎えたのでした。
■ちなみに、目標としている、
「サブ3,5」とは、ランナーにとって、
中級から上級への登竜門と言われるようなタイムです。
1キロあたり4分58秒で走れば、
達成することができます。
ですから、
「これだけは、なんとか死守しよう」
「たとえ、練習が足りなくとも、
足りない部分は気持ちでカバーしよう」
そう思い切り、レースをスタートしたのでした。
■レースが始まります。
最初の3キロは、渋滞で、
前に出ることもままならず、
狭い道をぞろぞろと走っていきます。
ここまでは5分ちょっとのペース。
その後、5キロを超えたくらいから、
身体が軽くなってきて(セカンドウィンド、と言います)、
スピードに乗リはじめました。
1キロあたり、4分40秒ほどのタイムを刻んでも、
そんなに身体がキツくありません。
多分、それは、レースの高揚感のせい。
みんながワイワイ走っていると、
気分が高揚するので、普段より早くなるのです。
それがわかりつつも、
「できるだけタイムを稼ごう」と、
そのままのペースで走り続けます。
■10キロを過ぎ、まだ身体は軽い。
20キロ、少し疲れを感じるけれど、まだまだ。
25キロ地点、右足がピクっとする感覚があり、
息が少し上がってきて、危険な予感を感じます。
、、、このままだと、走れなくなりそうだ。
しかし、 4分40秒のペースを維持し、
走り続けます。
■30キロを過ぎたところで、
もう足の疲労は溜まっています。
でも、タイムはなんとか落とさずに走れている。
、、、であれば。
ここで敢えて、自分に鞭打って、
ラストスパートで35キロまで飛ばしてやろう。
このままのペースで刻めば、
3時間30分ではなく、一つ上のステージ、
3時間15分を達成することもできるかもしれない。
そう思って、
足が悲鳴を上げている中にもかかわらず、
スピードを更に上げたのでした。
■そこからは、本当に、
”1キロ1キロが戦い”です。
走った距離を見ても、全然、進まない。
気を抜くと、すぐにタイムが落ちてしまう。
もう足の残力も残っていない。
31キロ、なんとか走った。
31,5キロ、あと500メートルで32キロ。
32キロ、あと10キロだ。
、、、
そうやって、少しずつ、
ゴールまでの距離を刻んでいく。
減っているゴールまでの距離を見て
自分を励まし続けるのです。
すると、33キロを過ぎたところで、
身体に異変がおきます。
右足のふくらはぎが、
ビクビクっと波打ち、”攣って”しまったのでした。
■一度、足がつると、
もうスピードを出すことができません。
ちょっと無理をすると、
むき出しになった神経に風が触れるごとく、
すぐにまた「つって」しまうのです。
、、、
せっかくここまで来たのに。
もう走れないのか、、、。
そう思って、後は流していこう、と思いました。
でも、同時に思うのです。
「諦めるのは簡単だけれど、
本当に出し切ったのか」
と問われると、
(まだまだなんとか出来るはずだ)
(記録でなく、今出来る最大限のことを、ゴールまでやり続けよう)
と思えました。
そして、気を取り直して、
また走り始めました。
■つるか、つらないか、
その限界、際の際を攻め続ける。
壊れた足の代わりに、
上半身を振り、走り続ける。
”1キロが、何キロにも感じられる”
という表現がそのまま、
苦しく、辛く、辞めたくなる瞬間が、
毎秒毎秒やってきます。
でも、止まるわけにはいかないのです。
■そして、その大きな理由の一つ。
それが、”ある言葉”が、
ずっと頭に浮かんできていたからでした。
その言葉とは、
私が数年前、はじめてのマラソンで、
前のランナーのTシャツに書いてあった言葉でした。
そこには、こんなことが書いてあったのです。
【苦しみはやがて消える。諦めた事実は一生残る】
と。
何年か前、
初めてフルマラソンを走ったときに目にした言葉。
それから忘れていたのに、
ふと頭に浮かんできて、離れなくなりました。
(もしここで足を緩めたら、お前は絶対後悔するぞ)
そう、もうひとりの自分が、
自分に負けたくないもうひとりの自分の、
心の声が聞こえてきたのでした。
■そこからの8キロは、
本当に苦行でした。
何十回、何百回となく、
その言葉を、
【苦しみはやがて消える。諦めた事実は一生残る】
という言葉を、心の中で唱え続けて、
そして、ゴールへと近づいていきました。
スピードは、
1キロあたり5分10秒に落ちていました。
気を抜いたら、一気に6分台におちるでしょう。
でも、続けていれば、やがて終わる。
攻め続ける、攻め続ける。
■そうやって、ゴールにたどり着きました。
記録は、3時間22分。
あまりにも辛くて、
その辛さの開放感と達成感から、
一人男泣きをしておりました。
(誰も泣いてないのに、、、汗)
■そして思ったこと。
自己ベストの達成も嬉しいし、
目標としていた「サブ3,5」ができたのも、もちろん嬉しい。
でも、一番嬉しかったのは、
『33キロからの9キロ、
自分から逃げずに立ち向かえたこと』
だな、と感じるのです。
記録は正直、どうでもよい。
ただ、私だけでなく、
マラソンだけでなく、誰にとっても、
あらゆることでとても大切なことは、
「本当に逃げずに、出し切れたかどうか」
ではないか、と思うのです。
諦めずに、自分に打ち勝てた時、
人は自分のことが、ちょっとだけ好きになれます。
くしくもレース日は、3,11という日。
日々生ききることの大切さを噛み締め、
何気ない1日を、もっと大切に全力で生きよう、
そう思った次第です。
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【本日の名言】
自分に打ち勝つことは
勝利のうちで最大のものである
プラトン
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<編集後記>
自分に打ち勝つことが、
自信を積み上げる唯一の方法ではないか、
私は、なにかチャレンジする度、いつもそう思います。
* 紀藤 康行*
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