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<本日のお話> 平成29年11月26日 (第1381号)
今週の一冊『無私の日本人』
フランクリン・コヴィー・ジャパン紀藤
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(本日のお話 1952文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
この週末は「サムライ塾」なる合宿でした。
この1年間、ずっと準備をしたこの企画に
ある意味仕事と同様、または以上に、
真剣に向き合ってまいりました。
自分の目標、ミッションを語るだけでなく
・これまでの世界がどのようにできてきたのか
・この世界のルールは誰が作ってきたのか
・自分たちが住む日本とは、世界と比べてどのような特徴があるのか、
・これからの世の中、私たちはどこに向かっていくのか、
などを考え、大局観を得た上で、
”自分は、何ができるのか、何をしていきたいのか”
を考えることで、
言葉にしてで言えば「目標」なるものが、
ずっとずっと重みが増す、
そんな体験をしています。
経営者、起業家、
大手企業・ベンチャーの社員など
約10名が集い、学び合った貴重な時間でした。
大変有益な学びでしたが、
その内容についてはまた改めてお伝えできればと思います。
*
さて、本日のお話です。
日曜日は、私から、
お勧めしたい一札をご紹介する
「今週の1冊」のコーナー。
今週お勧めの一冊は、
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『無私の日本人』磯田 道史 (著)
http://amzn.asia/3C51u1z
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です。
■日本人は、和の精神がすばらしいと賞賛されます。
東日本大震災の時も、
何気ない日常のおもてなしの心も、
皆が、誰かに対して思いやりの心、
和の心持っている、、、
そのように称されることがあります。
*
「無私」とは、その字の如く、
”私心のない"とされますが、
誰かのために、自分よりもより大きなもののために、
命を使おうとする崇高な精神だと、
私は思います。
■そして、この『無私の日本人』。
書かれている内容は、
江戸時代中期(1700年から1,800年頃)に存在した、
無名で、地位も名誉もない、
しかし素晴らしき生き様を占めした、
実在した日本人について書かれています。
この著者の磯田氏は、
「歴史研究家」として、漢文や古文書を読みます。
そういった古典の文は、
面白い読み物というよりも情報としての話が多く、
そんなにワクワクするものではない、
と言います。
そんな著者が、この本の史実の元となった
古文書「国恩記」を読んだとき、
その崇高な心を持った名もない無私の日本人に、
読みながら涙したとされるような、
そんな素晴らしいエピソードが書かれています。
(「殿、利息でござる」という映画にもなった有名な作品です)
■お話の内容を、
ここで私からお伝えするのは憚られる位、
とても素晴らしい内容。
少しだけご紹介いたしますと、
例えば、仙台藩の吉岡宿、と呼ばれる
当時、貧困にあえぐ宿街での話。
自分の人生はさておき、
増え続ける増税(年貢)の中、
宿場の全員がこれからも生きていけるよう、
自分の金銭も、財産も、
そして妻や子供の人生すら巻き込み、
より多くの人が幸せでいられるよう奮闘した、
そんな人々がいたのです。
自分が有名になるためでも、
自分が豊かになるためでも、
自尊心を満たすためでもなく、
ただ、仲間たちが幸せになることを望み、
自らの身を捧げていた人たちが、
確かにそこにはいました。
誰にも知られていない地方の古文書「国恩記」、
そんな人たちが、日本には確かに存在していたのです。
■そして、日本には、
この小説で詳説される以外にも
数多くのそんな人たちが存在しているのでしょう。
なんもない村の村長であれ、
子供を育てあげたあげた母親であれ、
自分の人生を、誰かを救うために生き続けたボランティアであれ、
きっと、昔も、今も、
美しい心で、世界に貢献してきた人たちが、
たくさん、たくさんいるのだとおもいます。
歴史に名を残した人だけが
素晴らしいわけではない、
本当に価値あることはその生き様である。
欲の拡大と、お金が支配する世の中で、
”本当に大切なものは何なのか、
本当に美しい生き方とは何なのか”
そのことを考えさせられる1冊です。
心から、ご一読をお勧めいたします
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<今週の一冊>
『無私の日本人』磯田 道史 (著)
http://amzn.asia/3C51u1z
※内容(AmazonBookデータベースより)
所収の短編「穀田屋十三郎」を原作に映画化!
「殿、利息でござる! 」2016年5月14日(土)ロードショー公開!
大ベストセラー『武士の家計簿』の磯田道史が送る、庶民の忠臣蔵!
貧しい宿場町の行く末を心底から憂う商人・穀田屋十三郎が同志と出会い、
心願成就のためには自らの破産も一家離散も辞さない決意を固めた時、
奇跡への道は開かれた―
無名の、ふつうの江戸人に宿っていた深い哲学と、
中根東里、大田垣蓮月ら三人の生きざまを通して
「日本人の幸福」を発見した感動の傑作評伝。
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<編集後記>
かなり肉体的に追い込んだこの3日間でした。
睡眠時間、金土日で合計4時間(!)でした。
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* 紀藤 康行*
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